『山水小記』(仙台から金華山へ)

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【原文】

鹽竈の町は半は港で半は漁市といふさまであつた。大漁の模様のついたどてらを着た漁師、細い通りに處々に並んでゐる青樓(せいろう)の浅黄(あさぎ)の暖簾(のれん)、ある旗亭(きてい)から三味線の音が湧くやうに聞こえた。
深く入込んだ入江、そこに集まつてゐる帆檣(はんしやう)や和船や荷足(にたり)や水脈は深く黒く流れて、潮は岸の旅舎の影を静かに搖(うご)かした。

【解説】

大正3年3月、大正6年12月など幾度か、塩竈を訪れる。碑文は紀行文『山水小記』(大正6年)より。

作者・著者:田山 花袋(たやま かたい)
年代:1918年
収蔵場所:宮城県塩竈市海岸通 みなと広場「シオーモの小径」

地図


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