仙台藩せんだいはんの歴代れきだい藩主はんしゅは、藩主はんしゅの交代こうたいなど大おおきな節目ふしめに鹽竈神社しおがまじんじゃに太刀たちを奉納ほうのうしました。鹽竈神社しおがまじんじゃには３つの本殿ほんでんがあり（別宮べつぐう・左宮さぐう・右宮うぐう）、それぞれに神様かみさまがまつられているため、藩主はんしゅは一度いちどに３振みふりの太刀たちを納おさめました。
元禄げんろく16年（1703）から天保てんぽう13年（1842）までに13回かい、計けい39振ふりの太刀たちが奉納ほうのうされた記録きろくがあり、このうち35振ふりが現在げんざいも残のこっています。
刀身とうしんは、仙台藩せんだいはんのお抱かかえ刀工とうこう（刀かたなを作つくる職人しょくにん、刀鍛冶かたなかじ）により製作せいさくされたものです。たいへん大おおきな藩はんだった仙台藩せんだいはんには、江戸時代えどじだいを通つうじて200人以上にんいじょう)の刀工とうこうがいたと考かんがえられています。この中なかから、特とくにすぐれた技術ぎじゅつを持もった人々ひとびとが藩はんに召めし抱かかえられ、代々だいだい「お抱かかえ刀工とうこう」として活躍かつやくしました。同おなじく仙台藩せんだいはんのお抱かかえの職人しょくにんにより製作せいさくされた華はなやかな外装がいそう（拵こしらえ）も、刀身とうしんとともに奉納ほうのうされています。
これらの太刀たちは、歴代藩主れきだいはんしゅの願ねがいや、各時代かくじだいの職人しょくにんの足跡あしあとを今いまに伝つたえています。

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  家定（切先）
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  家定（拵〔菊紋糸巻太刀拵〕）