作成者別アーカイブ: シオーモ

鹽竈百人一首 |最勝四天王院和歌(あさくても春と分けたる朝ぼらけかすめる浪はしほがまのうら)

【原文】 あさくても春と分けたる朝ぼらけかすめる浪はしほがまのうら 【現代語訳】 春がまだ浅いのに、それでも朝方の白波が霞んで見えるのは、春の霞ではなく塩釜の浦の塩を焼く煙だったのですね。 作者・著者:最勝四天王院和歌・ … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |夫木和歌抄(いそにおふるみるめにつけてしほがまのうらさびしくもおもほゆるかな)

【原文】 いそにおふるみるめにつけてしほがまのうらさびしくもおもほゆるかな 【現代語訳】 貴女が贈って下さった、波うち際に生える「海松布(みるぬ)」(海藻)。それを見るにつけても、陸奥の守として亡くなった兄弟のことが思い … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |建保名所百首(大方もかすめる比とうす煙たつはならひのしほがまのうら)

【原文】 大方もかすめる比とうす煙たつはならひのしほがまのうら 【現代語訳】 総じてどこもかしこも春霞がかかっている頃であろうと薄煙が立つのは、塩焼く煙が習慣化している塩釜の浦だからであるよ。 作者・著者:建保名所百首・ … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |玄玉和歌集(立ちわたる春の霞もわかれぬはけぶりになるるしおがまの浦)

【原文】 立ちわたる春の霞もわかれぬはけぶりになるるしおがまの浦 【現代語訳】 一面に立ち込める春の霞がここ塩釜の浦を立ち去り難いのは、塩焼く煙と馴れ親しんだせいなのでしょう。 作者・著者:玄玉和歌集・太宰大弐重家 サイ … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |夫木和歌抄(ながめやる心のすゑもみちたえて雪のあしたのしほがまのうら)

【原文】 ながめやる心のすゑもみちたえて雪のあしたのしほがまのうら 【現代語訳】 物思いにふける心の移りゆく先も途絶えてしまいました。塩竈の浦は朝の雪に降り込められて、進みゆく道も絶えております。 作者・著者:夫木和歌抄 … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |新続古今和歌集(秋ぎりのまがきの島のへだてゆゑそこともみえぬちかの塩竈)

【原文】 秋ぎりのまがきの島のへだてゆゑそこともみえぬちかの塩竈 【現代語訳】 秋の霧が籬の島の隔てとなるように、飽きが来て二人の間には隔たりができてしまいました。霧に包まれた千賀の塩竈の所在がわからないように、近くにあ … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |新古今和歌集(ふけゆかば煙もあらじしほがまのうらみなはてそ秋のよの月)

【原文】 ふけゆかば煙もあらじしほがまのうらみなはてそ秋のよの月 【現代語訳】 夜が更けたならば、塩焼く煙も立たないでしょう。だから秋の夜の月よ、煙を立てる塩釜の浦を恨み尽くしてはいけないよ。 作者・著者:新古今和歌集・ … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |夫木和歌抄(海士の住むまがきの島のいさり火に色見えまがふとこ夏の花)

【原文】 海士の住むまがきの島のいさり火に色見えまがふとこ夏の花 【現代語訳】 海人達が住む籬の島では、漁り火と見間違えてしまいそうなほどに、撫子の花が色鮮やかに咲き誇っています。 作者・著者:夫木和歌抄・恵慶法師 サイ … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |千五百番歌合(はるくればもとよりたえぬけぶりさへかすみと見ゆるしほがまの浦)

【原文】 はるくればもとよりたえぬけぶりさへかすみと見ゆるしほがまの浦 【現代語訳】 春が来ると、もともと絶えることのなかった塩焼く煙までもが春霞のようにみえることです。ここ塩竈の海岸の景色は。 作者・著者:千五百番歌合 … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |新拾遺和歌集(明けぬとや釣する舟も出ぬらん月に棹さすしほがまのうら)

【原文】 明けぬとや釣する舟も出ぬらん月に棹さすしほがまのうら 【現代語訳】 まもなく夜が明けるだろうと、そう思うからか、釣りする舟は水面に映る月に棹をさして塩釜の浦を出て行くようであるよ。 作者・著者:新拾遺和歌集・藤 … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |夫木和歌抄(哀とやかすむにつけて塩がまの沖こぐ舟のとほざかる声)

【原文】 哀とやかすむにつけて塩がまの沖こぐ舟のとほざかる声 【現代語訳】 なんと趣き深いことか。塩竃の浦を漕ぎ行く舟は霞の中に紛れていき、艪を漕ぐ音だけが次第に遠ざかっていくことよ。 作者・著者:夫木和歌抄・後久我太政 … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |秋篠月清集(それもなほ心のはてはありぬべし月見ぬ秋のしほがまのうら)

【原文】 それもなほ心のはてはありぬべし月見ぬ秋のしほがまのうら 【現代語訳】 そうであってもやはり、思いの極まる処があるに違いない。秋の名月が煙でぼんやりとする塩竃の浦の風情というものは。 作者・著者:秋篠月清集(良経 … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |夫木和歌抄(たちまよふけぶりもなみにまがひつつなのみぞちかのしほがまのうら)

【原文】 たちまよふけぶりもなみにまがひつつなのみぞちかのしほがまのうら 【現代語訳】 塩焼く煙は真っ直ぐに上ることもできず、地を這い波と混じって人を寄せ付けません。名前だけが近いのですね、千賀の塩竈は。 作者・著者:夫 … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |新葉和歌集(ゆきてみし昔は遠きみちのくに思ひいづればちかのしほがま)

【原文】 ゆきてみし昔は遠きみちのくに思ひいづればちかのしほがま 【現代語訳】 昔、都を後にした時には遠く思われた陸奥の国が、今思い出すと「千賀の塩釜」という名前のように近々と感じられることです。 作者・著者:新葉和歌集 … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |隆祐集(塩がまの昔の煙あともなしかすみはすゑにたちかくれども)

【原文】 塩がまの昔の煙あともなしかすみはすゑにたちかくれども 【現代語訳】 塩釜を象ったという融大臣はその昔、河原院で藻塩を焼いて陸奥の風情を楽しんだというが、今はその面影もない。春の霞だけは野末に立ち隠れているものの … 続きを読む

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鹽竈百人一首 |夫木和歌抄(ながむればやそ島かけてあさみどりかすみぞたてるしほがまの浦)

【原文】 ながむればやそ島かけてあさみどりかすみぞたてるしほがまの浦 【現代語訳】 眺めやると遙か遠くの島々までもがうっすりと緑色に霞んでいるように見えることです、塩竈の浦は。 作者・著者:夫木和歌抄・正三位家衡卿 サイ … 続きを読む

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